メーカーの生産工程のパイプ役「生産技術職」についてご紹介します

2023年7月10日 更新

皆さんは「生産技術職」という職種をご存じでしょうか?
製品の生産過程における技術職といえば、製品の構造や詳細を決める設計職や、実際に工場で組み立てや加工をする技能職を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、実際には設計と製造現場の間で生産技術職が生産ライン設計や設備設計をすることで、安定的かつ効率的な生産を実現しています。
今回は、製造業において重要な役割を果たしている「生産技術職」についてご紹介します。

生産技術職とは

生産技術職は、製造業の生産過程を管理、改善し、「高効率」「低コスト」に「高品質」な製品を作ることが仕事です。
具体的には、現状の生産ラインの課題発見をし、新規設備の導入や製造プロセスの変更といった改善をしたり、新たな製品を製造する際には生産ラインの設計をしたりと、生産の技術的な面を担当します。

製品設計や工場の作業者と連携を取りつつ、安定した生産環境を実現するのが生産技術職の役割です。

生産管理職との違い

続いて、生産技術職と似た職種である「生産管理職」との違いをご説明します。

生産管理職は、生産に関わる管理全般を担当しており、生産技術が関わる「製造工程」だけでなく、生産量を決めるための需要予測から、生産計画を満たすための調達・購買計画、生産後の製品の在庫管理まで幅広く担当します。

生産管理職の領域の一部を担当しているという違いの他に、生産技術職はより技術的な観点から管理、改善をするという違いがあります。
なお、企業や製品によっては、生産管理と生産技術を別の職種として設けている場合もあれば、2つの職種をまとめて生産管理職とし、両方の業務も行う場合もあります。

生産技術職の業務内容

ここでは生産技術の業務内容について、大きく4つに分けてご紹介します。
・生産ラインの設計・改善
・現状の生産体制の課題発見と解決
・生産設備の導入
・新たな生産技術の開発

それぞれについて詳しくご説明します。

生産ラインの設計・改善

生産ラインの設計とは、製品を工場で製造する際の一連の流れを決めることです。
設計の流れを簡単に説明すると、まずは製造する物の生産量や品種の数を基に生産方式を決めます。

大量生産をする製品の場合は、ライン生産方式という、ベルトコンベアで1つの品種を流し、所定の位置で1つの工程のみを行う方式を取ります。
ライン生産方式は1つの品種がラインを占有し、工程ごとに作業者や作業場所を割り当てているため、生産量が少ない品種の場合は無駄が多くなってしまいます。

そこで、生産量が少ない製品の場合はセル生産方式という、ラインをU字型にした「セル」と呼ばれる作業範囲の中で、複数の品種を組み立てから完成まで担当する生産方式を取ります。作業場所につき1つの作業をするライン生産方式と異なり、セルの中で複数の作業をすることができるため、生産量の少ない品種に場所をとりすぎることなく、生産をすることができます。

このようにして生産方式を決めたうえで、工場内のどこにラインを設置し、設備や作業員を配置するかを決定します。

現状の生産体制の課題発見と解決

ラインを実際に稼働させた後に課題を発見し、改善することも生産技術の役割です。
課題を可視化するために、ラインの製造状況のデータを取り、グラフや表を作成し分析をします。
例えば、機械の稼働率を測定することでボトルネックとなっている製造過程を突き止めたり、作業員の工程ごとの対応台数を基に得意、不得意を分析して最適な人員配置をしたりといった対応を行います。

こういった数値的な分析だけでなく、実際に工場を見て回り、作業員との対話を通して生産ラインの課題を突き止めることも重要な役割となります。

生産設備の導入

生産ラインの現状や課題を踏まえて、生産設備の導入を検討します。
新規設備を導入することで、生産性や品質の向上が見込まれるだけでなく、これまで手動で行っていた工程を自動化することで、作業員の労働環境を向上させることにも繋がります。

設備導入の決定権を持つ経営陣に新規設備の必要性を伝えるために、導入にかかるコストに対して生産性の改善がどの程度見込まれるのかを伝える必要があります。
製造設備の知識、生産現場への理解といった高い専門性の求められる業務です。

新たな生産技術の開発

生産効率を向上させるために、生産設備の開発や、研究開発部門で開発された新技術のブラッシュアップなどをして生産設備に導入します。
新しい技術によって生産効率を高めることができれば、他社との大きな差別化になり、市場競争で優位に立つことができます。

また、設計された製品が既存の設備では生産できない場合には、生産技術が設計と連携を取りつつ、生産するための設備を自分達で開発します。

生産技術職に求められる能力

生産技術職の概要から、実際の業務内容についてご紹介しました。
ここからは、生産技術職として働く際に求められる能力についてご紹介します。

調査・分析力

生産工程を改善するためには、製造現場の設備や労働者の調査をしたり、製造データを分析して課題を発見する必要があります。
課題を発見するためには、マニュアル通りに業務を進めるだけでなく、客観的かつ批判的に現状を見て、非効率な部分を見逃さない姿勢が重要となります。

現状に満足せず、分析や調査を基に改善点を見つける力のある方に向いている職種だといえます。

知的好奇心

生産技術職の業務内容は、生産ラインの設計や生産設備の導入検討、新規設備の設計など多岐に渡ります。
これらの業務を通して生産効率を良くしていくためには、生産設備や機械設計、製品そのものの特性など、様々な知識が求められます。

限られた領域だけに興味を持つのではなく、関わる領域を幅広く知ろうとする知的好奇心が重要となります。

コミュニケーション能力

どの職種でも求められることの多いコミュニケーション能力ですが、業務内容でもご説明した通り、生産技術職は設計や製造現場など、他部署とのやり取りが特に多いです。

設計側と製造側の両方への知識や理解が必要となるのはもちろんのこと、両者を繋ぐパイプ役として円滑に調整をする必要があります。
また、生産工程の課題を発見するうえでも、製造現場との関係性がなければ知りえない現場の現状や困りごとがあるでしょう。

これらの業務を円滑に進めるために、生産技術職ではコミュニケーション能力が求められます。

まとめ

いかがでしょうか。
生産技術職の概要から、生産管理職との違い、業務内容、求められる能力までご紹介しました。

生産技術職の業務内容は、生産ラインの設計や生産設備の設計など多岐にわたるため、生産設備や機械設計、製品そのものへの理解など、様々な知識が求められる職種です。
自分の得意な1つの領域を深堀っていくというよりも、関係する技術への様々な知識や、生産現場の現状理解など、幅広く関わることに興味が持てるかどうかが重要となります。

また、生産技術職は生産管理職の中に含まれていたり、さらに細分化して生産設備職が別にあったりと、企業によって職種の分け方が異なる場合があります。
実際にエントリーする際には、職種名だけで応募するのではなく、具体的にどんな業務を担当しているかまで調べたうえで応募するようにしましょう。

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