理系学生の志望動機はどのように作る?考え方やポイントをご紹介します
面接の際に必ず聞かれるといっても過言ではないのが志望動機です。
「自分の志望動機に自信がない」、「そもそもどうやって作ったらいいか分からない」そういった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、志望動機を通して企業が聞きたいポイントから、志望動機を作る流れについてご紹介します。
質問の意図と作成の手順を理解したうえで、志望動機を実際に作ってみましょう。
志望動機とは何か?
志望動機とは、応募先の企業を志望する独自の理由を指します。
採用担当者は志望動機を聞くことで、自社への理解度や入社意欲の高さを見極めたいと考えています。採用担当者が「この応募者と一緒に働きたい」と思うような志望動機を伝えることができるよう、準備をしましょう。
志望動機を細かく考えると、「業界への志望動機」、「職種への志望動機」、「企業への志望動機」の3つに分けることができます。
それぞれにおいて企業が聞きたいことを抑えたうえで、志望動機を作成していきましょう。
業界に対する志望動機
「~業界に興味を持ったきっかけを教えて下さい」
これは志望動機を確認する際に、企業が学生に対してする質問です。
ではなぜ、業界への興味が重要になるのでしょうか。
現在、新卒で入社した約3割の人が3年以内に離職すると言われています。
採用をする企業側としては、出来るだけ長く働いてくれる学生を採用したいため、モチベーションの大きな要因になる「業界への興味」の確認を行います。
業界に興味を持った理由が、「単に楽しそうだから」や「友達も受けるから」というように、直感的な場合は
・業界を理解していないため、入社後にギャップを感じやすい
・そもそも志望度が高くないから途中で選考を辞退しそうだ
といった印象を与えかねません。
それを避けるためにも、業界に興味を持った理由を、しっかりと面接官に伝える必要があります。
その際のポイントとしては、客観的な業界の状況と主観的な思いを合わせることです。
客観的な業界の状況とは、マーケットが大きくなっている(社会的なニーズが増えている)や、新しい技術が生み出されるスピードが早い、業界全体として業績が伸びている、もしくは伸びる見込みがある、などが挙げられます。
また、主観的な思いとは、ご自身と業界との接点に紐づくご自身から見た業界の良さです。
上記の2点を合わせることで、他の学生との差別化を図ることができるでしょう。
職種に対する志望動機
続いては職種に対する志望動機です。
理系学生の中でも、特に技術職を志望している場合は、職種への志望動機を聞かれることが多いです。
ではなぜ、職種への興味が重要になるのでしょうか。
入社後の業務内容と最も密接に結びついているのが、職種です。
学生とのミスマッチを防ぐための判断材料として、職種に本当に興味を持っているか、入社後の業務内容を具体的にイメージできているかどうかは非常に重要な要素になります。
よくある職種の志望理由として「自分の専攻や研究での専門性を活かしたいから」という答えがありますが、これだけでは、本当にその分野に興味を持って取り組んでいるかを測ることができません。
多くの場合、学業や研究と、実務内容には乖離があるからです。
そのため、ご自身の専攻分野や研究テーマと業務内容との繋がりを言語化しましょう。、そのうえで、その分野に興味を持つ理由まで伝えることで、意欲を持って仕事に取り組めるということをアピールしましょう。
企業に対する志望動機
続いては企業に対する志望動機についてです。企業への理解度の高さや、志望理由の納得感の高さから、学生の志望度を測るための質問です。
ここで大切になるのは、「なぜその企業じゃないとダメなのか」を明確に伝えることです。
同じ業界・職種の数ある企業の中で、なぜその企業に行きたいのかを伝えることで、志望度の高さが伝わります。
志望動機を伝えたときに「この業界の他社にも当てはまるよね?」と思われたら、その志望動機は不十分です。
企業に対する志望動機を考える際のポイントとしては、選考を受ける企業だけではなく、同業他社まで調べることです。
他の企業と比較をすることで、その企業ならではの志望動機を作ることができ、客観的に話すことができるため説得力が増します。
志望動機を作る流れ
志望動機は次の3つのステップで作成します。
1. 自己分析を行い自分のやりたいことを整理する
2. 会社の情報を知る
3. やりたいことと会社の情報のつながりを明確化する
ここからはそれぞれのステップにおける、ポイントをご紹介します。
1. 自己分析を行い自分のやりたいことを整理する
志望動機を考えるために最初にやるべきことが自己分析です。
自分が大切にしている価値観や、やる気になる要因を多く言語化しておくことで、「会社と自分の接点」が見つかりやすくなります。
面接での思わぬ角度からの質問に答えるためにも、志望動機の根拠となる「自分がやりたいこと」や「なりたい像」、「将来のキャリアプラン」は仮説でもいいので、事前に考え、整理しておきましょう。
自己分析のやり方は、大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は、過去の印象的な自身の行動や決断を振り返り、その理由や共通している要素を考えることです。
無意識の行動や印象的な出来事には、自分が大事にしている価値観や考え方が潜んでいる場合が多いです。より深く分析するためにも、大きな決断だけではなく、細かい経験まで振り返ってみるとなお良いでしょう。
2つ目は、将来自分がどうなりたいかや、何をしたいのかを考えることです。
「これを将来成し遂げたいから、このスキルを身に付けられる会社に就職したい」というような具体的なキャリアパスまで考えられると理想的ではありますが、最初はそこまで詳細に考えられなくても大丈夫です。
身につけたいスキルや、ワークライフバランスなど、簡単な事からでも良いので自分の理想の将来像を言語化してみましょう。
自己分析については、「就活で大切なのは自分を知ること!?理系学生の自己分析のやり方をご紹介」にて詳しく書かれていますので、参考にしてください。
2. 業界・企業の特徴を知る
次に、業界・企業研究によって、業界の特色、事業内容、業界のなかでのその企業の位置付け、企業が求める人物像などを把握しておきましょう。
「社員や職場の雰囲気」といった、企業の採用ページなどのネットの情報からは把握しきれない情報は、説明会やOB訪問に積極的に参加することで収集しましょう。
説明会やOB訪問に参加する際のポイントのひとつとしては、「企業と自分の間の共通点を探す」という目的意識を持つことです。
共通点に関する仮説を事前に立てて参加をすることで、自分の知りたい情報を引き出すための質問が生まれるため、説明会の場でより効率的に情報収集をすることができます。
企業研究のやり方や重要性については、「【理系学生向け】 面接に使える企業研究のやり方とは?」にて詳しく書かれていますので、参考にしてください。
3. やりたいことと会社の情報のつながりを明確化する
最後に、やりたいことと会社の情報の間で共通している部分を考えましょう。
身につくスキルを重視している方は業務内容を、仕事の社会的意義を重視している方は事業内容を見ることで、自身のやりたいことと会社のに共通点を探しやすくなります。
また、考え方のひとつとして、
①将来のありたい像、実現したいことは〜〜である
②そのために必要な経験値やスキルは〜〜であり、御社はそれを得られる環境である
③だから①を実現するために御社が適していると考える
というように、その会社がご自身の実現したいことにおける最適な「てこ」であるという考え方です。
一見独りよがりな志望理由に見えるかも知れませんが、これが明確に考えられていれば、その仕事の業務を一所懸命にやり遂げる意志が伝わるため、好印象を与えられます。
もし、自己分析と企業研究を終えたうえで共通点が見つけられない場合は、「みん就」や「ONE CAREER」といった就活口コミサイトで先輩たちの志望動機を参考にし、やりたいことが自分と似ている人の書き方を参考にしてみるのもひとつの手段です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
企業は志望動機を通して、学生の志望度の高さと、会社や業界への理解の深さを確認します。
志望動機は大きく分けると、「業界への志望動機」、「職種への志望動機」、「企業への志望動機」の3つがあります。
理系学生の中でも技術職を志望する学生は特に、職種への志望動機は深堀りして考えておく必要があります。
志望動機を作る際には、自己分析・企業研究を行い、両者の共通点を見つけていくことを意識して取り組みましょう!
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