テレビやゲームなどの映像・音響機器に興味がある方必見!AV機器業界についてご紹介します

2024年1月5日 更新

冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの家電は白物家電と呼ばれ、白物家電の普及により、人々の暮らしはより一層豊かなものとなりました。そのような白物家電に対し、ラジオやテレビ、ゲーム機などは黒物家電と呼ばれ、人々の娯楽を豊かにしてきました。

これら黒物家電は音声や映像の記録および再生を楽しむための電子機器であり、映像・音響機器と呼ばれます。そして、映像・音響機器はAudio Visual機器の頭文字を取ってAV機器と呼ばれます。

本記事では、人々の娯楽において欠かせないものである映像・音響機器業界(以下、AV機器業界)について、その特徴や職種について紹介していきます。

AV機器業界とは

皆さんは、AV機器と聞いてどのようなものをイメージされるでしょうか。

AV機器は私たちの身の回りに多く存在していて、テレビやブルーレイレコーダー、ゲーム機器、ヘッドホン、最近ではVRグラスなど、人々の娯楽関係において多大な貢献をしている機器や、カーナビやドライブレコーダー、カースピーカーなど、自動車関係の機器などがあります。

AV機器業界では、これらAV機器の製造、販売に加え、AV機器の要素であるスピーカーやディスプレイについて研究開発がされています。

AV機器業界に関わるメーカーとして、消費者がイメージしやすいのは「Panasonic」や「SONY」といった大手総合電機メーカーですが、AV機器の中でもテレビのみを生産するメーカーや、自動車関係のAV機器のみを生産する企業など、一部の機器のみを取り扱っているメーカーもあります。

また、AV機器は部品数が多く、テレビを例に挙げると、アンテナやスピーカー、液晶パネルなどがあり、さらにその液晶パネルも光源や偏光フィルタ、ガラス基板といった部品により構成されています。

このような数多くの部品は、AV機器メーカーが開発し生産しているものもありますが、部品メーカーが開発や生産を行い、大手総合電機メーカーに納入していることも多々あります。

市場動向

ここでは、AV機器業界の市場動向について簡単にご説明します。

以下の図(参照:電子情報技術産業協会 JEITA 民生用電子機器国内出荷統計)の通り、国内AV機器市場は、コロナ禍を境に右肩下がりに微減が続いています。映像機器、オーディオ関連機器が同様に微減している中、安全意識の高まりからドライブレコーダーの需要が高まっていることなどを要因とし、カーAVC機器は右肩上がりに微増を続けています。

映像機器に関しては、巣ごもり需要によって、薄型テレビの需要はコロナ以前と比べて10%ほど販売量が伸びています。しかし、高性能なカメラ機能を持つスマートフォンの普及により国内デジタルビデオカメラの販売量が減少し、インターネットによるオンデマンド配信の普及によりブルーレイディスクレコーダーの販売量が減少し、全体としては減少傾向にあります。


AV機器業界の特徴

続いて、AV機器業界の技術に関する特徴をご説明します。

メーカーや建設業界など、理系学生を求めている業界は多くありますが、AV機器業界はその中でも技術の成長スピードが非常に速いことが特徴です。冷蔵庫や洗濯機といった家電、鉄道車両や自動車などの乗り物、ガスや水道や電気などのインフラ、どれに関しても、10年前と今とで見違えるほどの変化はそれほど多くありません。

一方で、テレビやビデオカメラ、ヘッドホンなどのAV機器は10年前の製品と現在販売されている製品とを見比べてみると、とても古く感じるのではないでしょうか。

テレビは、ブラウン管→プラズマ→液晶→薄型、ビデオカメラは、テープ→デジタル→コンパクト、ヘッドホンは、有線→無線→ノイズキャンセリングといったように、技術進化のスピードが非常に速いことが特徴といえます。

今後も、ドローン技術やAIとの組み合わせ、VR技術、さらには新しい技術との組み合わせなど、新しい製品の開発が予想されています。

AV機器業界の職種

ここまでは、AV機器業界の特徴についてご紹介してきました。ここからは、AV機器業界の職種と具体的な仕事内容についてご紹介します。

研究

研究では、新製品の開発や性能の向上を目的として、技術の研究を行います。具体的には、機器のバッテリーの省電力化や、充電の高速化、機器のコンパクト化、耐衝撃性能の向上などがあります。

また、将来的な製品開発につなげるために、未解明の物理現象について研究を行うといった、直接的に製品の開発に携わらない基礎的な研究もあります。

設計開発

顧客のニーズや省エネなどの社会の動向、研究成果などを基に、様々な新製品を誕生させるうえで欠かせない職種が設計開発です。AV機器の設計には、製品の素材や構造を設計する機械設計と、回路や基板の設計をする電気設計があります。

仕事内容の具体例としては、機械設計では、より薄型のテレビを求めているという顧客のニーズに対し、どこまで薄くできるか、より高い音響効果を得るためにスピーカーをどう配置するかといったことを考えて設計をしたり、電気設計では、省エネや安全性を考慮した電気回路を設計したりします。

生産技術、品質管理

研究や設計開発によって生み出された製品を、効率よく生産し消費者へ送り届けることが生産技術の役割です。効率よく生産する上での生産機械の配置や、一日にどれだけの製品を生産するのか、納期はいつまでなのかといった生産計画を立てます。

また、品質管理は新製品が正常に動作するか、機器に内蔵されている電池の発火が起こらないかといった安全性の検査や保証、改善を行います。

志望する上でのポイント

ここまで、AV機器業界の特徴や職種についてご紹介してきました。ご紹介してきた内容を踏まえて、AV機器業界を志望する上で押さえておくべきポイントをご紹介します。

同業他社との競争の激しさ

理系学生の皆さんの中には、自分の学んできたことを活かせる業界・職種を志望されている方が多いのではないでしょうか。その中でも、常に最先端の技術に触れながら競争の激しい世界に身を置きたい人もいれば、比較的安定した環境で、長い間での経験の中で身に付けられた知識を基に活躍したい人もいるかと思います。

AV機器業界はご紹介した通り、技術スピードが非常に速い業界です。つまり、常に国内外のライバル企業との競争や顧客のニーズの変化などに敏感に反応し、対応していく必要のある業界です。よって、何か新しいことを生み出すことに興味がある人や時代の最先端を感じながら成長していきたい人におすすめの業界です。

企業研究、自己分析をしてミスマッチを防ぐ

前述したように、AV機器メーカーには、AV機器以外の電機製品全般を生産する大手総合電機メーカーや、AV機器の特定の製品のみを生産する企業、部品の生産を外注する企業など、様々な種類があり、どの企業であれば自分の携わりたい製品に関われるか、社風が合っているかなどを見極める必要があります。

大手総合電機メーカーは規模の大きさは圧倒的で、誰もが知るような製品に携われるかもしれませんが、必ずしも自分の就きたい職種や部門に配属されるわけではありません。

一方で、部品メーカーやテレビ、ゲーム機器といった特定の製品のみを手掛ける電機メーカーでは、その規模は大手総合電機メーカーには劣るものの、自分が関わりたいAV機器の職種や業務に就ける可能性が高いです。

よって、事前に自己分析をし、自分がAV機器業界にどのように携わりたいのか、どのような働き方を望むのかを考えておくことが重要です。自己分析については、「就活で大切なのは自分を知ること!?理系学生の自己分析のやり方をご紹介」にて詳しく書かれていますので、参考にしていただければと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。AV機器業界について、その特徴から職種、仕事内容、就職ポイントまで説明しました。
普段、目にしたり耳にしたりすることは多いAV機器ですが、それらを製品として世に生み出すような仕事は非常に面白く、やりがいを感じられるのではないでしょうか。

これからも人々の娯楽を豊かにするであろうAV機器業界について、理解が深まり、少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

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