機械・電気系の学生が活躍できる建設業界の設計職 設備設計とはどんな職種?

2022年12月17日 更新

理系分野を専攻している学生の就職先の業界として、意外と知られていないのが建設業界です。

建設業界は建築や土木を専攻した学生を採用するイメージが強いかもしれませんが、実は機械や電気、化学などの知識が必要になる職種が存在し、企業側もこのような分野を学んでいる学生を採用したいと考えています。

機械や電気を学んだ学生が活躍できる建設業界の職種はいくつか存在しますが、今回はその中から設備設計職について仕事内容や将来性、やりがいなどについてご紹介していきます。

業界や職種を理解することは、自分の選択肢、可能性を広げることにも繋がります。
今まで就職先の業界に建設業界を考えていなかった方も、是非業界研究や、職種の理解に役立ててください。

設備設計職について

今回ご紹介する設備設計職という言葉について、建設業界に馴染みのない方には、設備と設計がどのような役割、仕事を意味する言葉か想像しづらいかもしれません。

そのため、まずは設備、設計のそれぞれのワードと共に建設業界における設備設計職の位置付けについてご紹介します。

設計職の中の設備担当

建設業界という言葉を聞くと、建物を建設するための工事をイメージする方が多いかもしれませんが、建物や橋、トンネルなどを建設するにあたり、まずは基本のコンセプトやそれに基づくデザイン、そのデザインを実現するための構造などを図面に落とし込む作業が必要です。

そのために、クライアントの希望や意向をヒアリングしながら、建物のデザインや構造などについて、どう設計すれば叶えられるのか、さらにはどう快適性や安全性、持続性を保つのかといった様々な要素を考慮しながら、図面として形にしていくのが設計の仕事です。

そして、建設業界では設計部門の職種は3種類に分けられており、それぞれ
意匠設計・・・建築物の外観や内装、空間のデザイン
構造設計・・・デザインの構造的な裏打ちとしての建築物の基礎や構造体の配置及びその強度に関わる設計
設備設計・・・電気や水道、空調といった設備の効果的な配置、配線、配管の設計
といった職種があります。

今回ご紹介する設備設計職は、建物の給排水、空調、電気、昇降機設備の設計を担当するため、機械や電気の知識が必要な職種なのです。

設備設計もさらに機械設備と電気設備に分けられる

上記では設備設計は設計職の中の1つの職種とご紹介しましたが、設備設計職の中でもさらに種類があり、機械設備設計と電気設備設計に分けられます。

それぞれの業務範囲としては、

電気設備設計・・・建物の照明のスイッチやコンセント、電源供給計画など、建物の電気に関わる項目全般の設計
代表的な設備項目は受変電設備、照明設備、防災設備、太陽光設備などが挙げまれます。

機械設備設計・・・建物の空調や換気、各所への給水計画など、空調設備と衛生設備の設計
代表的な設備項目は空気調和設備、消火設備、排煙設備、水処理設備などが挙げられます。

といった形で機械と電気分野で仕事の範囲が異なることも理解しておきましょう。

設備設計職の仕事内容

ここからは設備設計職の仕事内容についてご紹介します。

詳細な仕事内容などは、企業によって変わる場合はありますが、設備設計業務は大きく以下の流れで進んでいきます。

①クライアントへのヒアリング(企画設計)

設備設計の仕事として初めに行うのがクライアントの要望や予算などをヒアリングすることです。

設備は空調や電気など生活に必要不可欠な要素を担うので、予算とのバランスも含めてきちんと双方が納得できる形ですり合わせを行います。

また、このタイミングで敷地の確認、調査を行い、給水・排水・ガスといったインフラ設備の有無や位置の確認作業も実施します。

②基本設計

続いて行うのが基本設計と呼ばれる仕事です。

基本設計では、クライアントと各室の使い方等を協議し、より詳細な設備計画をまとめ、機器容量の決定や必要な機械室サイズ等を算出していきます。
さらに、遵守しなければならない法規を整理するための消防局、水道局、下水道局等との諸官庁協議や、法チェックも基本設計での仕事です。

これらの各種検討内容や協議事項をまとめて、基本設計図や基本計画書がこの段階で作成されます。

③実施設計

続いての実施設計では、基本設計で作成した基本設計図や基本計画書をさらに具体化させ、各種法規に対する申請図書、精算見積の根拠資料、クライアントとの契約図となる設計図を完成させます。

この段階で工事区分や特記事項等も含めた実施設計図、確認申請図作成を完成させ、各種法規に対する申請、精算見積もりを行います。

最終的に実施設計図と精算見積もりの内容で、クライアントから発注をされると、一連の設計業務が完了となります。

④施工監理

設備設計職の仕事は設計のフェーズが終わり、実際に工事が始まった後にも続きます。

工事が始まる前には、工事施工会社に対して、設計概要の説明、そして工事が着工した後には、実施設計図に基づき、工事が行われているかを確認する品質管理や、検査立会などを行います。
また、工事を進めていく中での設計変更や、追加工事費が発生した場合の査定内容も仕事に含まれます。

最終的に建築が終わると、完成した建物が設計図との相違がないかの各種検査を行い、問題がなければ完成引渡となります。

⑤運用・改修

設計や工事が完了した後には運用・改修の仕事があります。

運用フェーズの仕事としては、
竣工後、建築物に不具合が発生した場合に原因を追究や対策の検討、提案などの対応
運用実績から分析を行い設備機器の修理・更新
などが挙げられます。

そして、建築物の老朽化が進むと、建物の一部を更新する改修工事を行う場合があります。
この際には改修・改築計画の設計として、設備の更新に加え、省エネルギー・機能性の向上のための改修提案を行います。

設備設計職のやりがいと将来性

ここまで設備設計職の仕事内容についてご紹介しましたが、職種について調べるうえで、仕事自体にやりがいがあるのか、そして将来的にも需要の高い職種であり続けるのかは、多くの就活生が重要視する点ではないでしょうか。

ここからは、実際に設備設計色として働いていると、どのようなときにやりがいを感じるのか、そして設備設計職の将来性はどのように考えられているのかをご紹介します。

設備設計職のやりがい

まずは設備設計職のやりがいについてですが、設備設計という仕事は、世の中によく知られている仕事とは言えません。
冒頭で、建設業界では設計部門の職種は3種類に分けられるとお伝えしましたが、外観や内観のデザインに関わる意匠設計と比べても、電気、ガス、空調などを担当する設備設計職は世の中の表舞台にはあまり出てこないため、少し地味な仕事ではあります。

しかし、建築物において設備は空気や灯り等の室内環境など、建物の利用者が快適に過ごせるかを決める建物の大事な部分を担っています。
また、自分の設計や提案が、施工会社の手で形になって、実際に形となり、後世に残るという喜びも感じることができます。

このように、建物を建築するうえで、欠かせない設備の設計に携われる点、自分が手掛けた設計が実際に形となっていく点が設備設計職の大きなやりがいと言えるでしょう。

設備設計職の将来性

続いては設備設計職の将来性についてですが、こちらについては、2つのキーワードから設備設計職の将来的な需要や今後建設業界でになっていく役割などをご紹介します。

改修物件が増える

仕事内容の章でもご紹介したように、建物の一部を更新する改修工事の計画も設計者の仕事の1つであることを挙げましたが、高度成長期以降にできた建物の老朽化に伴い、建設業界では今後、新築より改修の物件が増えていくと考えられています。

そのため設備設計職については、今後、より改修段階の部分で重要な役割を担っていくことになるでしょう。

建物の省エネに直接関わる

近年SDGsなど、環境、エネルギー問題への取り組みが世界的なトレンドになっていますが、建物についても省エネルギー性能が重要視されています。
具体的には、近年、サステナビリティの観点からも、一つの建物でのエネルギー収支を0以下にするZEH(Zero-Energy-House)への対応に世の中の関心が集まっており、今後はそれが建築する際に標準化するとも言われています。

そのような社会的な潮流に沿って、近年、建築物省エネ法が改正され、建物の省エネに対する基準が変わるなど日本において動きが見られています。

建築物の電気やガスを担当する設備設計は、省エネルギーと関連性の非常に高い職種であるため、今後も需要が益々見込まれる分野として注目度が高まっている職種です。

また、建築物の省エネルギー化のニーズに伴い、日々新たな技術が開発されているため、AI技術やIoT技術などの最新の情報や知識を、業務に活かせる機会も今後増えていくでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は機械や電気を専攻した学生が、建設業界へ就職する際の職種の1つである設備設計職について仕事内容や、やりがいなどをご紹介しました。

そのほかの職種や、機械・電気系の学生が建設業界に就職するメリットなどについては、
機械・電気系の学生が活躍できる建設業界の設計職 設備設計とはどんな職種?」でご紹介しているので、ぜひこちらの記事もご覧ください。

建設業界は機械や電気を学んでいる学生の方にとっては馴染みのない業界であり、その中でも設備の分野は業界の中でも目立つ職種ではありませんが、役割の重要性や将来的に注目度が上がる可能性がある職種です。

今回の記事で設備設計職に興味を持った方は、ぜひ設備設計職を募集している企業のインターンや説明会に参加し、職種理解、企業理解を深めていきましょう!

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